付き合いが長くなると甘えが出る

付き合いが長くなってくると、人は寛容でなくなるものだ。
付き合い始めの当初の頃は、相手に対してかなり優しくできていたとしても、だ。
例えば、食べ方が気になりはじめる。
ものの整理の仕方や、片付けに関する意識が違うことに気づく。
相手の欠点に対し、歯に衣着せぬ物言いになってくる。

こういう意識の変化は一種の甘えによるものなのだろうか。
それとも素を出せている証拠なのだろうか。
両方だろうか。
お互い長く一緒にいると、ずっと気を張っているわけにはいかないから、もちろん素が出てくるのは当然である。
けれど、その素の部分を相手に受け入れてもらおうとするのは甘えである。
片付けられない自分を相手に受け入れてもらおうとするのもそうだ。
それに、相手の気に入らないところを責めるのも甘えの一つだ。
ちょっときついことを言っても大丈夫、相手がこのくらいでは自分を嫌いにならないだろうという甘えなのである。
そこで問題なのは、相手に甘えるばかりで、自分の方を相手に合わせようとする意識が薄くなってくることだ。
これで失敗した経験のある方も多いだろう。
もちろん、私もその一人である。
相手のことを責めるばかりでつい自分のことが棚上げになってしまっていた。
だから自分の欠点には目が行き届かなかったのだ。
相手が自分を好きであるという感情が前提で成り立っている物事は、ふとした瞬間にそれが崩れることがある。
いつでも綱渡りなのだ。
だから、関係を続ける努力というのはいついかなるときでも必要なのだ。
というのを、私は人との別れによって学んだのである。

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